増刊号 周産期診療のための病態生理
[産科編]
外因による胎児・新生児への障害
母子感染の病態生理―胎内感染では病原体はどのように障害するのか
山田 秀人
1
YAMADA Hideto
1
1手稲渓仁会病院不育症・ゲノム医療センター
キーワード:
サイトメガロウイルス
,
トキソプラズマ
,
母子感染
Keyword:
サイトメガロウイルス
,
トキソプラズマ
,
母子感染
pp.209-212
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001278
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サイトメガロウイルス
1 サイトメガロウイルスの特徴
サイトメガロウイルス(CMV)は,病理学的に「フクロウの目(owl eye)」様に感染細胞が染色されることから同定された。1970年代初期には,先天性の脳障害を伴う子宮内感染を起こすことが認識され,その後,免疫抑制状態,すなわち移植やヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染において,重篤な日和見感染症を起こすことが明らかとなった。
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