特集 眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
外来における診断のポイント—私はこうしている
主訴からみた疾患
虹視症
林 清文
1
Kiyofumi Hayashi
1
1東京都職員共済組合青山病院
pp.1464-1465
発行日 1989年9月30日
Published Date 1989/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210964
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虹視症halo visionは,電灯の周囲に虹のような輪が見えるもので,薄く混濁した角膜によって光が屈折されて起こる。同音異義語に光視症photopsiaがあるが全く別の概念である。虹視症は,定義上から,角膜に病変をきたす疾患を中心に診断をすすめることになり(角膜異常の項を参照),細隙灯顕微鏡検査が中心になる。虹視症を訴える病態,疾患は多くない。慢性的な発症および経過をたどるものとして,眼脂分泌の少ない慢性結膜炎と,極めてうすくて広汎な角膜片雲が考えられる。比較的急性の発症および経過をとるものには,炎性緑内障の眼圧上昇時や,びまん性表層角膜炎がある。本稿では,各疾患の診断につき,詳述する。
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