連載 眼の組織・病理アトラス・18
ドルーゼン
石橋 達朗
1
,
猪俣 孟
1
1九州大学
pp.324-325
発行日 1988年4月15日
Published Date 1988/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210322
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ドルービンdrusenは検眼鏡的には,眼底に黄白色の小円形結節としてみられ,本態は網膜色素上皮細胞下への多形性物質のドーム状の蓄積である.ドルーゼンは加齢とともにその発生頻度が増加し,また家族性にみられるものもある.さらに近年は新生血管黄斑症のなかで重要な老人性円盤状黄斑変性症との関係により注目されている.
ドルーゼンは臨床的および光顕的に大きく2型に分けられる.一つはhard (hyaline) drusenと呼ばれるもので,検眼鏡的には黄白色調を呈し,小型で境界鮮明,固い感じのするドルーゼンであり(図1),光顕的には均一な硝子様物質で構成されている(図2).もう一つはsoft (serous)drusenと呼ばれるもので,検眼鏡的には同じく黄白色を呈するが,少し大型で円形あるいは楕円形,境界がやや不鮮明で互いに融合しやすい(図3).光顕的には顆粒状を呈するものが多い(図4).
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