文庫の窓から
眼科提要
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.262-263
発行日 1987年3月15日
Published Date 1987/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209968
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- 文献概要
もろもろの眼病を適切に治療するには先ず眼の構造がつまびらかでなければならず,そのために眼の解剖が必須であることを説いたのは柚木太淳(字仲素,号鶴橋〜1803)や衣関順庵(字甫軒,号東海〜1807)等であったが,19世紀初めのわが国の眼科に最も大きな影響を与えたのはオランダの医説による眼の解剖であった.本書はこうした時代の著作の一つで,山田大円による和漢蘭の医説を折衷大成した眼科書である.
本書は上中下の3巻3冊(26.5×18.5cm)よりなり,本文は漢字と片仮名の和文で記述され,上巻の巻頭に文化14年(1817),中川故の序文を掲げ,上・中巻に眼病治療,下巻には眼目体用考および薬方を記述したものである.その内容目次を抄記すると以下の通りである.
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