文庫の窓から
和蘭眼科新書(その1)
中泉 行信
,
中泉 行史
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.1908-1909
発行日 1990年11月15日
Published Date 1990/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900459
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「和蘭眼科新書」に関してはこれまで多くの先輩によって責重な研究が行われ,ことにその原本輸入と翻訳事情についてはより詳細な研究報告があり,よく知られている通りである。本書はわが国の西洋眼科翻訳書刊行の第1として,日本眼科の発展に大きな影響を及ぼした意義のある眼科書の1つである。
本書は最終的には彼の有名な「解体新書」の翻訳者の1人である杉田玄白(1733〜1817)の子,杉田立卿(1786〜1845)によって訳述され,文化12年(1815)春正月,天眞樓蔵版にて刊行されたものであるが,本書が訳述刊行されるまでにはおよそ次のような経過を辿っている。
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