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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その1)
学術展示
家族性格子状角膜変性症における角膜各層の変化について—Specular Microscopyによりとらえられた角膜各層の病態
Specular microscopic features of lattice dystrophy of the cornea
菅井 めぐみ
1
,
小林 ひろみ
1
,
栃久保 哲男
1
,
河本 道次
1
Megumi Sugai
1
,
Hiromi Kobayashi
1
,
Tetsuo Tochikubo
1
,
Michiji Komoto
1
1東邦大学医学部眼科
pp.186-187
発行日 1985年2月15日
Published Date 1985/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209340
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緒言 Specular microscopyはヒト角膜各層のin vivoでの観察を可能とし,角膜疾患の病態理解に役立っている.格子状角膜変性症は本邦では比較的稀な疾患で,家族性発症の報告は少なく1),本症の角膜各層をspecularmicroscopeにより観察した所見はこれまでほとんど明らかにされていない2).今回我々は6世代にわたり家族性発症を示した1家系(77例中23例)(図1)のうち,2症例に対しspecular microscopyを施行し,臨床上細隙灯顕微鏡検査により観察される知見と比較し検討を行った.
症例1:57歳女性.主訴;両眼視力障害.10歳台後半より視力障害増悪し,5年前他医にて水晶体摘出術施行された.初診時視力V.d.=0.03(i.d.×+12D),V.s.=0.03(i.d.×+12D).角膜中央部上皮下に半透明状白濁が見られた(図2①).
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