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コンタクトレンズ装用により発生した疼痛軽減を目的として使用した点眼麻酔剤,特に塩酸オキシブプロカイン(ベノキシール®)の濫用により,流行性角結膜炎の急性期を思わせる著しい急性結膜炎症状と角膜のびらんおよび実質の浮腫を発生し,激しい眼痛のため自制不能の状態となり,点眼麻酔剤の急性中毒に陥っていた1症例を経験した。
点眼麻酔剤から離脱させるために,入院させ,カクテル麻酔として塩酸クロルプロマジンおよび塩酸プロメタジンの筋注により強制入眠させたところ,12時間後覚醒時には眼症状は著明に改善し,その後後遺症を残さず治癒した。
塩酸オキシブプロカインをはじめとする点眼麻酔剤を頻用すると,激しい眼痛と急性結膜炎および角膜障害を生じ,急性中毒症状になる。その使用から離脱させることは容易でない。人院の上,強力なカクテル麻酔を投与して強制入眠させ離脱させるのがよい方法と思われる。
また点眼麻酔剤を患者に処方すると濫用に陥り,このような中毒症になる危険性があるので十分注意したい。
A severe ocular intoxication developed in a healthy 20-year-old female by excessive use of topical anesthetics. She was prescribed topicalbenoxinate hydrochloride (Benoxyl) to reduce dis-comfort of the eye following wearing contact lenses. After the initial use of the eye drop, she fell into the habit of excessive use of the eye drop for 5 con-secutive days. She was in a state of acute intoxica-tion with severe ocular pain due to the abuse of the eye drop. Her pain was intolerable without the use of topical anesthetics during this period.
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