Japanese
English
臨床実験
家兎眼前房隅角所見
Gonioscopic finding in the rabbit
赤木 五郞
1
,
広川 敏博
1
,
清水 博
1
,
脇 正敏
1
,
乙倉 久美子
1
G. Akagi
1
,
T. Hirokawa
1
,
H. Shimizu
1
,
M. Waki
1
,
K. Otokura
1
1岡大眼科
1Dept. of Ophth., Okayama University School of Medicine
pp.843-845
発行日 1958年6月15日
Published Date 1958/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206372
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新しい隅角検査法が赤木,梶ケ谷氏,荻野氏等によつて紹介されたのは一昔前の事になろうとして居る。此の間に其の重要性を認め,興味をもつ大は多数あり乍ら余り普及しない理由は,適当な練習方法が無い為ではないだろうか,即ち最初から人体実験を行う事は角膜損傷に対する危惧等の精神的負担が大き過ぎ,又手近にある家兎は隅角鏡検査の権威Troncosoが其の著書に於て,「家兎は前房が非常に浅い為に観察が困難である」と述べた事から,つい始めるのが臆却になりがちである。
しかし私達は敢て有色家兎に於て隅角鏡検査を行い,此の可能である事を知り得たのである。入手し易いのみならず,後に述べる如く其の隅角所見が外観上では一寸人眼のものと似て居るので家兎は隅角検査の練習材料として誠に適当なものと考えられる。更に実験動物としても重要な家兎の隅角を理解する事は誠に有意義でもあり,隅角の研究を一歩進めるに役立つものではないかと愚考する。
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