Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
多くの眼底疾患の診断ならびに病態の解明に,螢光眼底撮影(FAG)が多大の貢献をしてきたことは周知のことである。未熟児網膜症に類似点があるとされている糖尿病性網膜症においてもそうであり,日常の診療においてこのFAGは今や必須の検査法となつている。しかし未熟児網膜症のFAGに関する報告は,わずかにCantolino1),Patz2)らの研究があるにすぎず,わが国においてはまだ見られていない。この理由についでは,未熟児に随伴する呼吸障害などの全身的背景を含めて,検査の施行が容易でないことと,病変の出現部位が耳側周辺網膜に多い点で,通常の眼底カメラによる撮影の困難性が主たるものと考えられる。そこで著者は先に開発した倒像螢光眼底撮影法3)を未熟児網膜症の螢光眼底撮影に応用しうるか否かを検討してみることとした。今回は活動期症例を主体とし,一部瘢痕期症例についても倒像螢光眼底撮影を試み,従来の眼底検査法による所見と併せて検討を加えた結果,本症の病態について若干の知見をえたのでここに報告する。
Fluorescein angiography by indirect method was performed on 12 cases of retrolental fibro-plasia, of which 5 were in acute and 7 were in cicatricial stage. An attempt was made todocument the peripheral fundus where the de-marcation line is located. Fluorescein angio-grams of satisfactory quality were obtained with the use of Kowa fundus camera modified for this purpose.
The demarcation line in the fundus periphery could be classified into 3 types by means of fluorescein angiography.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.