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緒言
近年著しい発展をとげた螢光眼底撮影を含めた眼底撮影技術の中にあつて,周辺部網膜撮影法はいまだに完成されておらず,このことが周辺部網膜疾患の診断,治療,病態解明をおくらせている原因の一つとなつている。現在国産のカメラの中には,周辺部撮影を考慮にいれて設計されたものは一つもなく,わずかにZeiss眼底カメラが一定の条件の中で可能であるにすぎない。一方倒像眼底検査法は直像眼底検査法に比較して周辺部網膜の観察にはきわめて有利であり,双眼倒像検眼鏡,ボンノスコープなどの出現,普及により従来の倒像検査法では発見できにくかつた所見も見出せるようになり,今や日常の臨床で生体顕微鏡とともに欠くことのできないものとなつている。最近になり倒像眼底撮影法が永田1),河崎2),飯島3)らによつて報告された。著者らもこの原理を応用することが周辺部網膜撮影には絶対的に有利であると考え,永田らの方法を追試してみたが,技術の未熟さも加わつて予想外に撮影が困難であることがわかつた。そこで種々検討の結果,カメラとレンズの光軸を一定に保持するための簡単なat—tachmentを試作して使用してみたところ好結果をえ,市販のカメラになんら改良を加えることなく,従来永田らの方法では不可能であつた螢光眼底撮影も可能であり,十分実用に供することがわかつたのでここに報告する。
We improved the method of indirect fundus photography for the periphery originated by Nagata et al. who used Kowa RC-2 fundus camera and + 28D aspherical lens. We const-ructed an attachment with which the lens-camera relationship is properly fixed allowing free inclination of the + 28 or +33 Nikon asp-herical lens.
The present method enables fluorescein angi-ography of the peripheral fundus. It eliminates the need of particular skill of the photographer or the ophthalmologist. This attachment is good for conventional Kowa RC-2 fundus cam era.
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