Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
糖尿病性網膜症の発生は,網膜自体の代謝系にたつて,さらに血管周囲がglia細胞やMüller細胞で囲まれるといつた構造にも関係があると思われる。本症では,糖尿病の早期発見とその管理が発生,進行にも重要であることは周知のごとくである。一般には良き管理のものでは5年以上の観察によつても,stage I〜IIの者の60%位は停在性を示すと思われる。したがつて眼科的の諸治療の効果を扱う場合では,以上の条件を考慮する必要がある。Aglumin使用もこの点例外ではない。Agluminが特に血管の透過性亢進を抑制しhyaluronidaseの拡散現象をおさえること(宮沢氏1),稲田氏2),Huguet3))や,毛細血管の抵抗性を亢めること(立井氏4))が報告されており,本症においては初期に適用が可能であると推定される。われわれは糖尿病性網膜症およびStrepto—zotocin-ratの組織所見を参照して,Aglumin併用実験成績と臨床例について考察した。
The capillaries of the retina in diabetics and those of the retina in streptozotocin-treated rats, as viewed histologically, were discussed and the following results were obtained.
1. Histological findings may indicate that Aglumin precluded the exudative conditions from developing in the retinal perivascular regions of the rat treated by streptozotocin.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.