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緒言
乳幼児の失明原因として最近わが国でも重視されている未熟児網膜症は,1942年にTerryが未熟児の水晶体の後部に灰白色膜状組織がある失明例を報告1)したのに始まる。本症はその後,すなわち1940年から1950年頃にかけて主に米国において多発し,乳幼児失明の大きな原因となつた。未熟児網膜症の本態は当初は先天的異常に基くものと考えられていたが,Owens2)などにより後天性疾患であることが証明され,その後種々な実験的研究と臨床的観察の結果,未熟児保育時の酸素補給と深い関係があることが判明した。このため1954年に到つて3),米国では未熟児保育時に厳しい酸素補給の制限が行なわれ,本症の発生は激減をみた。しかしその発生が全くなくなつたわけではない。最近の未熟児保育の進歩とともに,1500g以下の低体重児の生存率が向上し,低体重児に発生しやすい呼吸障害症候群(RDS)に対して高濃度の酸素療法が不可欠であることが強調され,再び本症の発生が増加して来ている。わが国においては,米国が体験した前回の多発を免れることができたが,次に起こつて来ている本症の発生増加は避けることができない。しかし幸いにも永田により活動期未熟児網膜症に対する光凝固療法が発表1)され,その後広く追試されて,その有効性が認められるに到つている。このため「眼か,生命か」という未熟児室担当医のジレンマに一つの解決法が見出されたわけである。
A total of 153 babies with retinopathy of prematurity were treated with xenon flash photocoagulation from January 1970 through March 1973. The treatment proved effective in the majority of cases except 18 cases with severe and rapidly progressive retinopathy. In the latter group, the treatment was either less effective or failed to prevent the development of extensive retinal detachment.
The rapidly progressive cases were tentativ-ely termed as `rash type of retinopathy of pre-maturity'.
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