Japanese
English
特集 第23回日本臨床眼科学会講演集 (その1)
Congenital Anterior Staphylomaについて
Congenital Anterior Staphyloma
森実 秀子
1
,
植村 恭夫
1
,
清水 興一
2
Hideko Morizane
1
,
Yasuo Uemura
1
,
Koichi Shimizu
2
1国立小児病院眼科
2国立小児病院研究検査科
1Departmen of Ophthalmogy, National Children Hospital
2Department of Pathology, National Children Hospital
pp.76-77
発行日 1970年1月15日
Published Date 1970/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204212
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
Congenital anterior staphylomaは,臨床上それほどの注目が払われていない先天異常である。その理由は,症例がまれであるばかりでなく,臨床上遭遇する時点において,すでに,機能上,予後は全く悪く,またその病変も,全ての変化の末期段階の像を複合して示しているにすぎないと考えられるからである。
著者らは,その6例について臨床症状の経過を観察し,同時にその病理学的検索を行なう機会を得て,一般に末期のみが注目され,末期の状態に対してcongenitalanterior staphylomaと称されているがごとき本疾患が,実は非常に類型的な進行過程を踏む先天異常であることが明らかとなり,その病理組織学上もきわめて特異な病像を示すことから,その病因として,前眼部,特に角膜の発生途上に生じた組織誘導の異変を表現するものではないかとの概念を持つに至つた。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.