綜説
網膜剥離に対するCustodis氏のPlombe法について—最近の文献と我々の経験
坂上 英
1
E. Sakaue
1
1京大眼科
1Aus der Univ.-Augenklinik Kyoto
pp.7-16
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202856
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Ⅰ.緒言
網膜剥離に対する手術法としてCustodis教授によつて提唱されたPlombe法が我国に紹介されたのは決して新らしいことではない。
百々(1955)をはじめとし,神島(1958,1962),赤木(1961),倉知(1962)等沢山の報告があるが,殆んどが見聞記にとどまるにすぎない。又,臨床追試報告としては百々(1958)の2例があるのみであり,さらにこれと多少関連した研究としては,中川・能戸(1959)の人工軟骨埋没法,福田(1691)の網膜固定術についての実験的研究等があるが,Cus—todis法を本格的に検討した報告は未だなく,又この手術法に関する文献を系統的に紹介したものもない現状である。本手術法に対する賛否はさておき,著者は眼科手術学(金原出版社,1962)の網膜剥離の手術の項で,本手術法につき,適応,術式その他について詳述したが,手術書という制約ならびに紙面の制限等のため,本法に対する検討や批判については論述し得なかった。
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