臨床実験
健康眼に於ける眼球圧迫後の比較眼圧上昇Relative Hypertensionに就いて(予報)
池辺 五十雄
1
1熊大眼科
pp.445-447
発行日 1955年3月15日
Published Date 1955/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202162
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眼球を或る時間或る圧力で圧迫して後,此の圧迫を除けば,その直後の眼圧は加圧前の初圧より下降しているものであるが,時間が経つにつれて次第に上昇し遂に加圧前の初圧へ戻るものである。普通は復圧の途中に於いて加圧前の初圧より高くなることはないのであるが,時により高くなることがある。之を比較眼圧上昇relative hyper-tension (R.H.)という。RH.は緑内障眼にはしばしば起るが,健眼では稀だと云われている。私は健眼に於いてこういう現象が見られるかどうか又その場合如何なる圧を,どれ位の時間眼球に作用させれば除圧後何分位で此の現象が起るものであろうかと考え,此の実験を行つたところ,幸い此の現象らしい場合に遭遇したので報告する。
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