臨床実験
神戸医大眼科最近6年間に於ける網膜剥離の統計的観察
井藤 久雄
1
,
須賀 敬直
1
1神戸医大眼科
pp.447-452
発行日 1955年3月15日
Published Date 1955/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202163
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昭和23年1月より昭和28年12月迄に,網膜剥離の診断で神戸医大眼科に入院し,手術的治療を受けた患者は105名である。この内,正確な記録を保存せる87例を対象として統計的観察を行い,これを従来から多数発表せられている網膜剥離の統計的知見の一補遺としたい。勿論我々の症例が手術による治癒見込みの大小を顧慮する事により,遙かによい統計成績を掲げる事が出来ても,終末病院に勤務する者の負わされた義務として,又誇りを持つて,若し一縷の望みのある場合には外観上の成績を考える事なく全く予後不良の公算が大なる者に対してもあらゆる試みを患者の治療に捧げた。
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