特集 第8回日本臨床眼科学会
原著〔一般講演〕
(1)一卵性双生児の虹彩紋理に就いて
野寄 達司
1
1順天堂大学医学部眼科
pp.155-167
発行日 1955年2月15日
Published Date 1955/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202092
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一卵性双生児の身体各部の類似性については種々の研究があり,またその特異な遺伝形質を利用して,遺伝学上の諸商題を解決しようとする試みはしばしばみられる。
しかし虹彩に関しては,その色,紋理について簡単な記載はあるが,木だ精細な研究がなされていない。特に虹彩紋理の異同,構成等については欧米でも少数の文献が発表されているに過ぎない。アジヤ人,特に本邦人の双生児の虹彩紋理については,今迄詳細な報告が全くない。これは本邦人の正常虹彩紋理の構成が欧米人と異ること,その分類法が確立されておらぬこと,又複雑な紋理の記録が困難であつたこと等,のためと思われる。
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