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Ⅰ.緒言
親子,兄弟の間で声の音色が似ていることは,よく知られた事実であるが,特にこの関係が,双生児,なかでも一卵性双生児の場合には,非常によく似ているものである。
双生児には,二種類ある。単一精子と単一卵子の受精によつて生じた受精卵が,何らかの原因で二つの個体にわかれ,遺伝学的に両者はまつたく同一であるところの一卵性双生児と,母親の卵巣からほぼ同時に排卵された二個の卵子に,別々の精子が受精してできた二卵性双生児で,遺伝学的には兄弟姉妹と同じ程度にしか似ていないものとの二種類である。この両者の鑑別には,従来二つの方法が用いられてきた。すなわち,出産時の卵膜所見による診断法と,出産後に両者の類似度を比較して診断する方法とがそれである。本症例では前者により出産時一卵性双生児と確認されている。
An enunciation difficulty met with similarly in both members of a enzygotic twin in the dilivery of "sa" column (sa, shi, su, se, so in the Japanese alphabet) and the "ha" column (ha, hi, hu, he, ho), is reported. Anatomical similarity was seen in the structure of the mouth and other structures which concerned with dilivery of speech. The sonogram taken from both children appeared to be exactly identical with each other.
The enunciation difficulty met in these children appear to be based on faulty method of phonation falling into the category of sigmatism.
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