臨床實驗
虹彩紋理型に就て
邱 林淵
1
,
藤田 佐
2
1台湾大学眼科
2日大眼科
pp.190-192
発行日 1950年5月15日
Published Date 1950/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200575
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1.緒言
虹彩は胎生学上,外及中胚葉に由來し両者の完全にして平衡なる発育によつて初めて完成される.即ち前者より色素上皮層,散大筋及び括約筋等が,後者より瞳孔膜及び虹彩実質が形成される.從つて虹彩表面に於ける分割輪,窩孔及び皺襞等の形態解剖学的性状は胎生期に於ける瞳孔膜の発育状態,又は退化の時期並びに程度等により個人的又は人種的に千差万別の樣相を呈するものと予想されるにも拘らず之に関する研究業績は実に微々たるもので白色人種に関してはHes-ch,Weininger, Frank, Eskelund, Thirolf, Sch-wängerle, Freerksen,有色人種に就ては僅かに権,早野,福島,長村氏等の報告あるのみである.然し乍ら虹彩に関する形態解剖学的研究は爾他の虹彩に関する種々なる研究の基礎となるものであるから茲に敢て我々の域績を報告しようと思う.
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