綜説
眼房水の生成並に流出機轉に就て(1)—生成の機轉に就て
赤木 五郞
1
1岡山大
pp.277-284
発行日 1953年4月15日
Published Date 1953/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201460
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本論文は第2回四國眼科學會(眼房水の流出機轉に就て)並に第1回岡山大學眼科教室研究發表倉(眼房水の生成機轉に就て)に於て行つた講演の要旨である。最近歐米に於ける緑内障並に本症と深い關聯を持つ所の眼内液の生成或は流出に關する研究熱は實に盛んであつて次々と新しい事實が闡明にされつつある事は衆知の通りである。之に刺戟されてか我が國に於ても本問題の研究に着手しつつある教室は尠く無い。我々も昭和22年頃より,本問題に興味を持ち研究を續けつつあるのであるが,今回は眼房水の生成並に流出に關する研究の最近の動向を紹介すると共に,我々の處で今日迄に得た成續の概略を申上げ,其を基礎として主なる學説を批判しつつ我々の本問題に關する見解を披歴し御批判を仰ぎ度いと考えて居る。其の1に於ては眼房水の生成に就てのみ述べ其の2に於て房水流出に就て記載する。尚緑内障の生成機轉に關する我々の研究に就ては別に稿を改めて發表する豫定である。
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