普通講演
(17)回轉視標に就て
初田 博司
1
1日醫大眼科
pp.110-111
発行日 1951年2月15日
Published Date 1951/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200783
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緒言
距離に依る視力測定にラ環を用いる場合には,通常その切目を8方向に任意に更えて靜止せしめ檢査する方法が採られている。今或る方向に切目を置き漸次之に近づく時,被檢者の注意力は切目がどの方向にあるかの判斷に迷い乍ら視標を注視しつゝ進む。その切目が辛じて判讀出來る距離を確定し,又切目を確認し得る距離を求めるといつても,實際上屡々その點の判定に迷うことが尠くない。元來「ラ環がi型視標に比して優れている點は,その切目の方向指示性にあるが,上述の實驗の場合には,此の特牲が充分に役立たないのである。
茲に私は「ラ環を環の中心を軸として回轉せしめ,その切目の見え方の判斷を以て視力を測定する方法を採り,次の實驗を試みた。
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