綜説
眼と尾動脈毬
桑原 安治
1
1慶大眼科
pp.215-223
発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201440
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近來醫學が分析的に研究せられ微細な點まで研せられたが一方全體として綜合的に觀察しようとする研究も亦旺んに行われておる。
吾々の身體の生命現象を結び付けるものは種々あるが其の中で自律神經系と内分泌系は二大支柱をなしておる。頸動脈絲毬は組織學的構造は内分泌器官と近似であり然も自律神經に深き關係を有する傍神經節Paraganglionである點に於て中山教授の提唱する頸動脈絲毬摘出の問題は外科學會に於て種々議論はあるが注目に値するものであると思う。此の頸動脈絲毬摘出術を眼科領域に導入し,従來適確な治療法のなかつた網膜色素性變性症,視神經萎縮症等に應用したのは井街讓教授であつたが其の後多くの追試者が現われた。
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