特集 第6回日本臨床眼科学会講演集(普通講演)
(30)眼部血管造影特に脈絡膜造影に就て
淸水 新一
1
1岐阜醫大
pp.137-138
発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201423
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私共は此の10年間日常臨床で盛んに頸動脈注射を行つて居るが,注射した藥液は注射開始後何秒には眼の何の部分に行き,何秒後には眼の何の部分で最も濃厚で而も其處に何秒位あつて,何秒後に眼部を去つて行くかを豫てから知りたいと思つて居た。そして眼部血管が造影され,更には脈絡膜が造影出來たならば多年先輩が苦心された眼球後部造影の問題も解決され,眼球,眼窩,頭蓋等の生理,解剖に大いに役立つばかりでなく,診斷や治療上にも稗益する所が少くないと考えて居た所,幸に1950年本學放射線學教室玉木教授が急速連續撮影裝置を考案されたので,早速此を應用して頸動脈に注射した造影劑を迫求し,眼部血管特に脈絡膜の造影に成功したので報告する次第である。蓋し脈絡膜の造影に成功したのは今日迄にSchurr獨りだけであるからである。
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