特集 第6回日本臨床眼科学会講演集(普通講演)
(25)網膜血管徑の計測により經過を觀察せる蛋白尿性網膜炎の1例
島 大
1
1新大眼科
pp.129-133
発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201421
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所謂Volhardの惡性(蒼白)高血壓に好發する蛋白尿性網膜炎の豫後に就ては眼その物に對しては言うに及ばず生命に關して不良の事は一般に認めるところである。然し處置のよろしきを得れば一時的にも眼症状が輕快或は治癒することのあることも知られている。斯る症例につき眼底所見の經過を觀察して之と血壓その他全身所見との關係を追及することは,網膜病變が如何にして發生するかの問題の究明に役立つものであろうと想う。
余は最近惡性腎硬化症に伴う蛋白尿性網膜炎にてその經過を觀察する機會に惠まれたが,同時に網膜血管徑を測微計測した結果2〜3の興味ある所見が得られたので,以下にそれらの成績を記載し多少の考察を加えて見度いと想う。
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