Ⅱ臨牀實驗
蛋白尿性網膜炎並に僞性蛋白尿性網膜炎と結節性動脈外層炎との關係
宇山 安夫
1
1阪大眼科
pp.27-29
発行日 1949年1月15日
Published Date 1949/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200307
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井街(讓)氏は,京大眼科教室に於て,急性腎炎の末期に尿毒症樣の症状並に高度の視力障碍を訴へる患者を診察し.其眼底に高度の網膜剥離と乳頭附近の出血を認め.其死後之れを剖見して,脈絡膜血管に結節性動脈外層炎の所見を發見した。此患者では尚ほ腎・脾・肝・心臟にも同樣なる血管變状が證明された。氏は更に各種腎炎で死亡し剖檢を終へた貯藏眼球を多數檢査する中に,再び脈膜の中小血管に動脈外層炎結節を證明することが出來た。
之れに續いて弓削氏は,蛋白尿性網膜炎の臨床像を呈する患者を剖檢して,其脈絡膜血管に矢張り結節性動脈外層炎の所見を認めた。其標本は後に同氏の好意に依つて私も見せて貰ふことが出來た。
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