特集 第67回日本臨床眼科学会講演集(3)
Special Interest Group Meeting(SIG)報告
眼科DNAチップ研究会
上田 真由美
1
,
木下 茂
1
1京都府立医科大学
pp.724-725
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410105237
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さまざまな疾患の発症にかかわる体質をつかさどる遺伝的な要因として,遺伝子多型が挙げられる。近年の高速大容量SNPタイピング技術と超並列シークエンシング技術の発展により,ゲノム全域を対象とした疾患関連遺伝子多型ならびに変異の探索が容易になり,多くの疾患関連遺伝子が発見されている。また新型シークエンサーの急速な発展に伴い莫大な遺伝子配列情報を解析する必要があり,ゲノム情報解析の技術も飛躍的に発展している。
2013年11月1日(金),第67回日本臨床眼科学会のSIGとして,第14回眼科DNAチップ研究会がパシフィコ横浜で開催された。本研究会では,理化学研究所ファーマコゲノミクス研究グループの莚田泰誠先生に,「ファーマコゲノミクス情報に基づいた重症薬疹の回避」という内容でゲノム情報に基づいたオーダーメイド医療についての教育講演をしていただいた。また,東北大学東北メディカル・メガバンク機構ゲノム解析部門の布施昇男先生に「緑内障のエクソーム解析」,横浜市立大学の水木信久先生に「ベーチェット病およびサルコイドーシスのゲノムワイド相関解析および機能解析」,京都府立医科大学の上田真由美先生に「感冒薬により発症した眼・粘膜病変型重症薬疹の全ゲノム解析」についてご講演いただき,それぞれについて熱心な討論が行われた。ここでは,教育講演,ならびに,3つの講演の要旨を報告する。
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