特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(2)
Special Interest Group Meeting(SIG)報告
眼科DNAチップ研究会
上田 真由美
1
,
木下 茂
1
1京都府立医科大学
pp.580-582
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104687
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多くの疾患は,個人のもつ遺伝的素因に環境因子が加わり,発症することがわかってきている。これらの疾患の発症にかかわる体質をつかさどる遺伝的な要因として,HLA型ならびに遺伝子多型が挙げられる。HLA解析は古くより行われ,多くのHLA型が疾患の発症と深くかかわっていることが明らかとされてきた。また,2000年のヒトゲノムプロジェクト完了後には,全ゲノム解析による遺伝子多型解析が精力的に行われている。日本国内の眼科領域に限っても,緑内障,加齢黄斑変性症,近視,Behçet病,サルコイドーシス,Stevens-Johnson症候群について疾患関連遺伝子ならびにその遺伝子多型が明らかとなってきている。
2012年10月25日(金),第66回日本臨床眼科学会のSIGとして,第13回眼科DNAチップ研究会が開催された。本研究会では,京都府立医科大学の森和彦(以下,敬称略)が緑内障について,京都大学の山城健児が加齢黄斑変性症について,横浜市立大学の水木信久がサルコイドーシスについて,京都府立医科大学の木下茂がStevens-Johnson症候群について,その遺伝子多型解析の現状を講演し,それぞれについて白熱した討論が行われた。ここでは4講演の講演要旨を報告する。
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