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特集 ロービジョンケアの基本をマスターしよう
ロービジョンケアの対象となる疾患とその特徴
Diseases come to low vision services and their characteristics
西田 朋美
1
Tomomi Nishida
1
1国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科
pp.134-140
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410105105
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はじめに
見えづらさで困っている患者へロービジョンケアの導入を考える場合,患者背景とニーズの把握は基本的かつ重要項目である。患者の年代,家族構成,社会での所属(就学・就労など),受障期間などと並び,見えづらさの原因となっている疾患について正しく知ることはロービジョンケアを進めていくうえで欠かせない情報となる。疾患の種類によって見え方が異なり,病状に応じて医学的治療を最優先させることもある。また,疾患によっては進行や遺伝を考慮する必要もあり,そのことで不安を強める患者も少なくない。
本稿では,わが国における代表的な視覚障害の原因疾患を挙げ,それぞれの疾患の特徴をロービジョンケアという観点からまとめて解説していく。実際には,同じ疾患であっても患者各々で行うべきロービジョンケアは異なり,重複した複数の疾患で見えづらくなっているケースもありうる。あくまでも,各疾患でぜひ押さえておきたいポイントに触れ,今後のロービジョンケアに役立てていただきたい。
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