書評
《眼科臨床エキスパート》所見から考えるぶどう膜炎
荻野 公嗣
1
1荻野眼科医院
pp.1986
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410105061
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医学書に教科書型と参考書型があるとすれば,本書は教科書型といえる。ぶどう膜炎の専門的な詳しい知識を網羅したというより,「所見」に的を絞った本である。ぶどう膜炎を診るとき,まず,疾患の候補名がいくつか頭に浮かばなければならない。そのためには,ぶどう膜炎の全体を通して勉強しておく必要がある。「所見」をカギにして要領よくまとめられた本書は,通読も容易で全体をとらえる教科書として最適といえる。
総説は「ぶどう膜炎の診療概論」。肉芽腫性炎症と非肉芽性炎症の違いの説明はわかりやすい。少なくとも私が医局員の昔はこのような明快な解説はなかった。
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