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あとがき
中澤 満
pp.2070
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103498
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異常に暑かった夏の記憶もまだ鮮明ではありますが,日々の忙しさにかまけているうちにふと気がつけば暦の上では早くも年末と相成りました。『臨床眼科』12月号をお届けいたします。
今月の特集は「基礎研究から難治性眼疾患のブレークスルーをねらえ」と題して加齢黄斑変性,糖尿病網膜症,緑内障,網膜色素変性,角膜疾患およびぶどう膜炎の5つの疾患群を取り上げて,それぞれの分野で実際に疾患の病態解明と治療法開発に臨床と基礎研究の両面から取り組んでいる若手研究者諸氏にそれぞれの得意分野を執筆していただきました。私たちが日常の診療でよくみている難治性疾患の背後にあるさまざまな細胞同士の連携や分子レベルでの動きが,各執筆者の視点でエネルギッシュに解説されています。臨床眼科医の読者には一読しただけでは難しすぎると感じる方もおられましょうが,ぜひ2回,3回とお読みになってみてください。脳の活性化にきっと役立つはずです。若手眼科医の読者には,これをきっかけとして眼科基礎研究にも興味を持っていただければ幸いです。とくに特許申請数でごく近い将来日本は中国に追いつかれ,追い越されようとしています。科学技術立国を国是とする日本全体の基礎研究の発展には若手研究者の働きが必須ではないかと思います。
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