特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて
12.内分泌疾患
視床下部症候群
近藤 峰生
1
1名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学講座(眼科学)
pp.245-247
発行日 2007年10月30日
Published Date 2007/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102037
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はじめに
視床下部性性腺機能低下症(視床下部症候群)とは,視床下部または間脳を主体とする病変によりこの部位の機能が低下して引き起こされる症候群の総称である。これには,器質的な病変によるものと,先天異常によるものがある。器質的な原因としては,腫瘍,サルコイドーシス,結核,脳炎や髄膜炎,外傷,脳血管異常,手術などが挙げられる。先天異常としては,Laurence-Moon症候群(LM),Bardet-Biedl症候群(BBS),Prader-Willi症候群などがある。このなかで,Laurence-Moon症候群とBardet-Biedl症候群は,小児期より網膜色素変性様の進行性の網膜変性がみられることが有名で,眼科医が知っておくべき疾患である。本項ではこの2疾患について述べる。
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