今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
排卵メカニズム
1.排卵と視床下部
川越 慎之助
1
Shinnosuke Kawagoe
1
1山形大学医学部産婦人科
pp.1030-1032
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900987
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卵巣の周期性は基本的には下垂体gonadotropin(Gn)によって支配されている。Gnの分泌様式には排卵期の爆発的な放出を中心にした大きな周期的変動とともに,その基礎分泌にも数十分ごとのパルス状変動が認められる。この下垂体Gn分泌パターンは視床下部のGnRHホルモン情報に対する応答として生じるものであるが,Gnの分泌リズムが卵巣機能の周期性を整える上できわめて重要なものとされている。本稿ではGnRH-Gn分泌のパルス調整に関わる神経内分泌機構と卵巣周期との関連について述べる。
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