特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて
12.内分泌疾患
甲状腺・副甲状腺疾患
岡本 史樹
1
1筑波大学医学専門学群臨床医学系眼科学
pp.248-253
発行日 2007年10月30日
Published Date 2007/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102038
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甲状腺機能亢進症
Basedow病は,甲状腺機能亢進による代謝症状に眼症状が伴う自己免疫疾患であるが,一口にBasedow病といっても千差万別である。甲状腺機能の亢進がごく軽度で自覚症状がまったくないものや,生命に危険なほど機能亢進の強いもの,さまざまな合併症を伴うものまである。わが国での甲状腺疾患有病率は約3.2%で,Basedow病を有するものは0.68%,女性に限ると1.17%である1)。HBs抗原,HCV抗体の陽性率はそれぞれ1.6%,1.3%であるので,ウイルス性肝炎と比較してもBasedow病は決して稀ではない。
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