今月の表紙
傍中心窩網膜毛細血管拡張症
小俣 仁
1
,
根木 昭
2
1獨協医科大学越谷病院
2神戸大学眼科
pp.935
発行日 2003年6月15日
Published Date 2003/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101271
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症例は60歳の男性。約3年前より徐々に両眼の視力低下がみられたため,近医を受診し,黄斑変性の診断にて当科を紹介され受診した。初診時視力は右0.5(n.c.),左0.5(0.7)であった。アムスラーグリッド検査,ハンフリー視野検査では異常は検出されなかった。多局所網膜電図では,右眼は応答密度が全体的に著しく低下していたのに対し,左眼では傍中心窩領域および中心部においてやや低下がみられた。両眼底には,傍中心窩毛細血管の著明な閉塞,多数の毛細血管瘤,毛細血管の拡張が認められた。フルオレセイン蛍光眼底造影検査では,中心窩無血管領域の拡大がみられたが,フルオレセイン蛍光色素の漏出は認められなかった。
撮影はTOPCON社製眼底カメラTRC-50IX,フィルムはKodak社Tri-X pan 400を用いて行った。
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