特集 手術のタイミングとポイント
Ⅱ.緑内障
流出路手術か濾過手術か
東出 朋巳
1
1金沢大学医学部附属病院眼科
pp.60-65
発行日 2006年10月30日
Published Date 2006/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100969
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現在行われている観血的緑内障手術にはさまざまな術式があるが,濾過手術と生理的房水流出路再建術(流出路手術)に大別される。まず,それぞれに属する主要な術式について概説し,術式選択の考え方についてポイントごとに解説する。
濾過手術の種類と特徴
濾過手術のなかで最も普及しているのは線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)であり,日本ではほとんどの症例において術中にマイトマイシンC(MMC)を併用している。これは,10mmHg台前半の術後眼圧が得られる確率が最も高い術式である。しかし,過剰濾過に伴う合併症や,白内障の進行,濾過胞感染などの合併症が多いのも特徴である。
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