今月の臨床 胎児診断—テクニックと評価
ドップラー血流計
19.臍帯巻絡
高橋 通
1
Tooru Takahashi
1
1日本医科大学第2病院産婦人科
pp.820-821
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904950
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臍帯が胎児部分に1〜数回巻きつくことを臍帯巻絡(coiling of the cord)と言い,胎児の移動が大きいときにしばしば見られる。
巻絡の頻度は,全分娩数の3割から4割程度に認められ,私達の統計では29.4%に認められ,その94%が,頸部巻絡である。変動一過性徐脈の原因はしばしば臍帯巻絡とされ,fetal distressを誘発し,帝王切開分娩に至ると考えられているが,臍帯巻絡が原因でfetal distressに陥り帝王切開分娩となった例は臍帯巻絡例のうちわずか2.2%にすぎない。
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