カラーグラフ 産婦人科領域におけるレーザー療法・1
子宮頸部の異形成・上皮内癌に対する蒸散法
蔵本 博行
1
,
脇田 邦夫
1
,
泉 貴文
1
Hiroyuki Kuramoto
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.756-757
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904931
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子宮頸癌に対する治療法が縮小される傾向にある.これは治癒率の向上,ひいては診断法の進歩と検診法の普及によって,頸癌が早期で,あるいは前駆症である異形成の状態で発見される頻度が増加しているからであろう.レーザー療法は,このような縮小手術療法の延長線上にあり,子宮そのものを摘除することなく,妊孕性を温存し分娩にも支障を来たさないことから,“保存療法”とも呼ばれる.本法は,挙児を希望する婦人に有用であるが,そればかりでなく,子宮摘除を嫌う高年齢層に対しても大きな福音となっている.
ここでは,子宮頸部へのレーザー療法のうちレーザー蒸散法について述べることとしたい.
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