臨床経験
LEEPによる子宮頸部異形成上皮の外来治療成績
細野 幸多
1
,
館山 裕子
1
,
林 明澄
1
,
伊藤 博之
1
,
神津 弘
1
,
植草 利公
2
,
斉木 茂
2
1聖路加国際病院産婦人科
2聖路加国際病院病理検査部
pp.211-214
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902431
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目的:ループ式電気外科切除術(LEEP)による子宮頸部異形成上皮および上皮内癌の早期外来治療の評価.方法:対象は全例が細胞診PAP IIIaで,生検にて異形成上皮を示した20例.成績:①初回切除組織診断;軽度異形成4例,中等度異形成8例,高度異形成5例,上皮内癌2例,異形成なし1例.②切除組織の断端陽性例2例,断端偽陽性例2例.③初回術後3か月の細胞診;II以下になった症例15例(75%),IIIaの症例5例(25%).④初回切除後の処置;LEEP再施行例2例,再々施行例1例,従来の子宮頸部円錐切除術2例.⑤LEEP施行例の最終的な細胞診の結果(18例);II以下16例(88.9%),IIIa2例(11.1%).⑥初回切除断端陽性・偽陽性例の3か月後の細胞診(4例);II以下2例,IIIa2例(再LEEP例1例,従来の子宮頸部円錐切除1例).⑦生検病理組織診断とLEEP組織診断と一致した症例II例(55%),一致しなかった症例9例(45%).結論:LEEP後の異形成再発率は低い.
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