原著
子宮頸部異形成に対するレーザー蒸散術の応用
嶋本 富博
1
,
神尊 敏彦
1
,
濱田 政雄
1
,
立山 浩道
1
Tomihiro Shimamoto
1
1宮崎県立宮崎病院産婦人科
pp.1245-1248
発行日 1993年10月10日
Published Date 1993/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901493
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子宮頸部異形成に対して,レーザー蒸散術を施行した72例についての検討を行った。手術時間は平均約20分で,術中,術後の合併症としては疼痛・熱感を訴えた症例がそれぞれ約30%,20%であったが,治療を中止した症例,治療後の出血のために子宮摘出を余儀なくされた症例は認めなかった。治療後病変の残存を認めたものは8.3%であり,また治療後6ヵ月以上経過を観察した症例の91.4%は子宮頸部異形成以上の病変の再発を認めなかった。再発を認めた症例も再治療により,現在細胞診・生検で異常を認めていない。以上のことからレーザー蒸散術は子宮頸部異形成に対して,外来で施行可能な有効な治療であると考えられる。
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