今月の臨床 産科における検査法—有用性と再評価
妊娠中期
8.早産予知に経腟超音波断層法は有用か
沖津 修
1
1町立半田病院産婦人科
pp.844-847
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903001
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産科臨床において早産の予知・予防はいまだ大きな課題である.自然早産は,切迫早産,頸管無力症,満期以前の前期破水(preterm PROM)など,さまざまな原因によって引き起こされる.それら一つ一つの病因・病態が十分に解明されていない現在では,早産発生を予知することは困難といわざるをえない.しかし,近年では頸部・頸管の状態を精細に観察できる経腔超音波断層法を早産予知に応用する試みがさかんとなっている.本稿では,1)経腟超音波はどのように早産予知に有用か,2)予知を予防へと発展させることはできるか,3)経腟超音波を他の検査法と比較して,4)経腟超音波をどのように日常臨床に応用するのか,について文献的な考察を基に言及する.
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