特集 産婦人科診療で用いられるバイオマーカー
分娩時期の予知(経会陰超音波)
小松 篤史
1
1日本大学医学部附属板橋病院産婦人科(助教)
pp.1229-1233
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000143
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
経会陰超音波検査は会陰に超音波プローブをあてて走査する方法で,近年分娩進行(特に児頭の下降度の評価や回旋)1)2)や骨盤臓器脱3),産科的肛門括約筋裂傷4)の評価に用いられるようになってきている。本稿ではなかでも分娩進行の評価につき概説する。今までの内診指による児頭下降度や回旋の評価に加えて,経会陰超音波検査で得られたパラメータにより客観性をもたせることによって,微細な変化の評価が可能となり,医師の検者間・検者内誤差を小さくすることができる。複数のパラメータが検討されており,現時点で最も誤差が小さく,より正確に分娩様式や分娩時期を予知できるのはprogression angle と考えられる。今後もさらなる知見の蓄積が待たれる。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.