症例
子宮体部ポリープ状異型腺筋腫の1例
名方 保夫
1
,
杉原 綾子
1
,
窪田 彬
1
,
寺田 信行
1
1兵庫医科大学病理学第一講座
pp.669-671
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902964
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今回筆者らは,35歳,女性の子宮体部に発生した子宮ポリープ状異型腺筋腫(atypical pypoidadenomyoma:APA)の1例を経験したので,病理組織学的所見を中心に報告する.病理組織学的に,上皮性成分は複雑型子宮内膜異型増殖症の像を呈し,間質性成分には筋腫様に平滑筋性細胞の増生像が認められるところがあった.そこで病理組織学的には,筋層浸潤を伴う高分化型類内膜腺癌とAPAとの鑑別診断が最も重要である.APAはときにover diagnosisの原因ともなりうるので,適切な病理診断が望まれる.
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