症例
子宮に発生したadenomatoid tumorの1例—既自験報告例との免疫組織化学的比較検討
名方 保夫
1
,
窪田 彬
1
,
藤島 宣彦
1
,
杉原 綾子
1
,
森 芳茂
1
,
片嶋 純雄
2
1兵庫医科大学病理学第一教室
2高砂市民病院産科婦人科
pp.225-228
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901629
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子宮に発生したadenomatoid tumor(AT)の1例を経験したので,既自験報告例2例との免疫組織化学的比較検討を加えて報告する.
症例は,53歳,女性.子宮筋腫の診断のもとに子宮全摘出術および両側附属器切除術が施行された.子宮体部後壁にATが発見され,ATの細胞は,コロイド鉄染色陽性(ヒツジ精巣ヒアルロニダーゼ消化後陰性),cytokeratinおよびvimentinが陽性であった.ATの組織発生に関しては,中皮細胞由来を提唱する報告が現在では主流ではあるが,内皮細胞由来説をも含めて,さらに詳細な検討が必要であると考えられた.
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