連載 Estrogen Series・5
更年期後のエストロゲンの使用と大腸癌の発生
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.836-837
発行日 1996年6月10日
Published Date 1996/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902576
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大腸癌の疫学的特徴を調べてみると,内分泌機能との関連が示唆される.更年期後のエストロゲン使用(HRT)が増大するなかで,その大腸癌との関連を調査することは意義のあることではないだろうか? 著者らは,この目的でウィスコンシン州の女性を対象にHRTと大腸癌発生との関連をpopulation-based case-control studyにて調査してみた.
疾患群(case)は,大腸癌(colon cancer)と診断された480名の女性と直腸癌(rectal cancer)と診断された214名の女性である.コントロール群は1,622名の正常な女性である.これらの調査対象には,あらかじめ手紙を出したあとで,25分間の電話によるインタビューを行い,HRTを含む大腸癌のリスク要因を調べた.
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