連載 Estrogen Series・4
更年期後のエストロゲン長期投与にともなう死亡率の減少
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.708-709
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902547
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エストロゲン使用の長短は広く議論されてきた.エストロゲンの使用により死亡率が減少することは,すでに多くの研究により指摘されているところである.しかし,その減少率は11〜46%とさまざまである1, 2)他方,エストロゲンの使用が死亡率減少をもたらさない,という結論を出した研究もある3).
筆者らはエストロゲンの長期使用者群(A)と非使用者群(B)とを比較検討してみた.エストロゲン使用者群(A)は232名で,その全員が更年期開始後3年以内にエストロゲンの服用をはじめ,少なくとも5年は使用したものである.エストロゲン使用の期間は平均26.8±6.9(SD)である.(B)群は(A)群と年齢のマッチした222名の更年期後の女性である.
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