今月の臨床 難治性合併症を診る—産科
産婦人科合併症
2.産科ショック
金山 尚裕
1
,
寺尾 俊彦
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.1314-1315
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901938
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1992〜1993年度に行われた厚生省の“妊産婦死亡・ニアミスの検討(寺尾班)”で,それらを起こす頻度の高い産科疾患は出血性ショック,子癇,羊水塞栓症,重症妊娠中毒症(HELLP症候群を含む)であることがretrospective studyより判明した.出血性ショックは2次性のDICを,また子癇,羊水塞栓症,重症妊娠中毒症はvasospasmのため血管内凝固亢進が起こり,DICが発生することが多い.したがってDICの対処が産科ショックの治療において重要な役割をもつ.本稿では産科DICに対する診断・治療について述べる.
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