今月の臨床 不妊の原因を探る
黄体機能
14.子宮内膜—日付け診
久保田 俊郎
1
,
麻生 武志
1
Toshiro Kubota
1
,
Takeshi Asoh
1
1東京医科歯科大学医学部産婦人科
pp.1188-1189
発行日 1993年10月10日
Published Date 1993/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901474
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分泌期における子宮内膜緻密層の変化は精巧でしかも逐日的な変化であるため,子宮内膜組織診によって分泌期の日付けを行うことが可能である。卵巣からのエストロゲン(E2),プロゲステロン(P)分泌異常により内膜が正常な機能を果たさないか,あるいは卵巣ステロイドホルモンの分泌に対して内膜が正常に反応しない場合,結果として内膜の機能異常を生じる。子宮内膜日付け診はこれを形態学的に把握し,着床について子宮内膜を通して検索することが可能な,重要でかつ簡易な検査法である。本稿では不妊の検査法としての子宮内膜日付け診について,その診断と治療指針も含め簡単に述べたい。
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