今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
誘発法の実際
7.クロミフェン
久保田 俊郎
1
,
麻生 武志
1
Toshiro Kubota
1
,
Takeshi Aso
1
1東京医科歯科大学医学部産科婦人科
pp.1048-1050
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900993
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クロミフェン(clomiphene citrate)は,1961年Greenblattにより初めてその排卵誘発効果が報告された非ステロイド系合成薬剤(stilbestrolやchlorotrianisene)の誘導体で,化学式は1—〔P—(β—diethylaminoethyoxy) phenyl〕−1, 2—diphenyl—2—chloroethyleneで示される。この薬剤は無排卵周期症と第1度無月経症例に対する第1選択薬剤として広く用いられ,高率に排卵が期待できる。本稿ではこれまでのクロミフェンに関する数多くの報告に基づき,その作用機序や排卵誘発効果について簡潔に述べたい。
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