臨床研修セミナー 子宮体癌
子宮内膜細胞診
蔵本 博行
1
Hiroyuki Kuramoto
1
1北里大学医学部産婦人科学教室
pp.369-375
発行日 1989年4月10日
Published Date 1989/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207984
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これまで子宮体癌の診断にあたって,子宮内膜の掻爬組織診が常用されてきた。細いゾンデキュレットや鋭匙を用いて,麻酔をすることなく行う方法である。ひと掻きかせいぜい四方向の掻爬生検であることが多い。この方法は痛みが激しいため,不正出血などの訴えがあり,その必要性を認めながらも,まずホルモン療法を先行させることが多かったのではなかろうか。
一方,子宮頸部からの細胞診でしばしば体癌が診断されるところから,本法を体癌の診断法として流用することで良しとする意見もある。諸外国でも頸管からの採取を吸引法で行っているところもあると聞いている。
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