とびら
動機付けのたいせつさ
増澤 文枝
1
1行岡医学技術専門学校
pp.505
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103557
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先日,健康運動指導士の認定講習会を受講する機会があり,卒業して十数年,久々に過密スケジュールの,加えて嬉しくも?認定試験のある講習会を,学生気分にひたりながら受講した.受講成果は幾つかあったが,教員の立場からすると,感動的な講義に幾つか出逢ったことが最大の成果であろう.100名を越す受講生をゆるみ無く緊張させ,興味を持たせる講義の組み立て,話術,明瞭な解説.日々の自分たちの研究活動から生じる自信と,前向きの姿勢が感じ取れる講義だった.このような講義を通して,その科目に非常に適切な動機付けが為されたことを実感した.
教授者と学習者間を結ぶ,無形ではあるがきわめて重要なものとして,動機付け,出会い,衝撃付与などの情意領域の絆(きずな)がある.普段,この領域のたいせつさは頭で理解はしていても,また体験してみるとその重要さと,その教授者の資質如何により大きな差が出ることを再認識した.
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